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子育てコラム 「キッズいわき ぱふ」岩城 敏之代表コラム 【キッズライフなび】
子育てコラム 「キッズいわき ぱふ」岩城 敏之代表コラム
子育てコラム 「キッズいわき ぱふ」岩城 敏之代表コラム |
執筆者紹介
「キッズいわき ぱふ」は絵本と世界の木製玩具の専門店です。
代表の
岩城敏之さんは、現在、子どもたちと共に遊びながら得た「子育て」、「親子関係」、「子どもを取り巻く遊びや環境」。「玩具・絵本」についての深い洞察を基に、幼稚園、保育園、児童館の職員研修や保護者向け講演の講師として、全国を飛び回っていらっしゃいます。
子育て全般についてお話を伺って参りましたので、ご覧ください。
子育てコラム
子育ては本能ではありません。妊娠・出産・授乳は本能ですが、子育ては本能ではありません。
子育てを本能だと考えるから、母親の悩みは深まるのです。子育てがうまくいかない現実を自分の母性に問題があると考えて、たくさんの女性が自分を責めています。さらに、母親はその原因を過去の生育歴や、自分を育てた親の子育てのあり方のせいにして、孤立していったのです。
でも、私は違うと考えています。子育ては本能ではなく、子育ては文化だったのです。おいしいぬか床や味噌づくりが文化であるように、優秀な人材を育てる子育ても文化なのです。昔、大家族だったときに自然と伝承されてきた文化が今日に至り伝承が切れてしまったのです。
ですから、女性の母性に原因があるのではないのです。ぬか床や味噌が作れない人が増えてきたように、唄も赤ちゃんのあやし方もわからないのが現代の親です。それは、知らないお料理を作ることができないことと同じです。ですから、若い親を責めることなく、また親同士が協力しあえる状況を作り出す必要があります。そろそろ、次の新しい時代に向けて、私たちは新しい子育て文化を創造しなければいけないのではないでしょうか。
今の日本が豊かなのは、先祖の子育てが成功していた結果です。子育てとは、人材育成です。未来の人材育成です。日本の未来や世界の未来に関わる一大プロジェクトです。そんな重大な仕事を女性一人に押し付けていることに無理があります。子育ては、私たち全員の未来作りの課題として考えてみましょう。
賢い子供を作らなければいけませんね。ただし、私がいう「賢い子供」というのは学歴に現れるものではありません。私が言う賢い子供というのは、たとえば、「アルプスの少女ハイジ」のような子供です。ハイジは、娯楽施設や便利なものがないアルプスの山奥で生活しています。でも、ハイジはとても幸せそうに暮らしています。それは、自分が生まれてきたことを喜び、生きていることそのものを喜んでいるからです。それだけでなく、ハイジは自分に与えられた能力を使って、自分だけでなく周囲の人までを幸せにしています。
つまり、、賢い子供とは、どんな状況下の中にあっても自分に与えられた命と人生を大切にして、与えられた能力を使って自分と自分の周りの人を幸せにする子供です。こういう意味での賢い子供を、社会全体で育てていかなければいけないと思います。
この国の豊かさは、山海の珍味ではなく、「信用」によるものだと思います。農家の方は安全でおいしいものを食べていただきたくて汗を流し、パン屋さんは美味しいパンを食べていただくことを喜びとして毎日働き、お米屋さんは美味しいお米を食べていただきたくて精勤する。その「人を思う日本人の心」を世界中の人が信用してくれて注文してくれた結果が今の日本の豊かさです。日本はこれまで、「人を思う心」をもっている信用される人材を育成出来ました。それが、今は、わが子だけを立派にしようという親御さんが多いです。我が子だけを幸せにしようという子育てをすれば、そのお子さんは自己中心的な子どもになり、自己中心的な大人になります。そして、そんな大人ばかりになれば、ある日突然日本に仕事が来なくなります。そうなると、この豊かさは一瞬で消えてしまいますよ。そういう意味で、子育ては、人材育てなのです。文化なのです。
その困った親御さん達を育てたのが、私たちの年代だと思うのです。私たちは、先輩にいろいろと教えてもらいました。弱い者いじめはしてはいけないとか、小さい子の面倒をみること、ルールを守ること等の社会のルールだけでなく、安全な遊びかたを伝授してもらいました。そして、今度は僕らが下の子たちに伝授する小学校5・6年生になった時、塾通いが始まって伝授できませんでした。文化を伝承できなかったわけです。その点で、私は責任を感じています。このおもちゃ屋をはじめた動機も一つは、なんとか文化を伝承したかったのかもしれません。
大人でも子どもでも遊ぶという行為は、「倖せ追求行為」です。
遊びに関して、子どもたちは貪欲です。意欲的です。そして、学習効果が一番高いのは、意欲的な学習をする時です。ですから、学習は意欲的でなければならないと思います。意欲的という精神構造は、子どもの頃の遊びを通して育成されていくものではないでしょうか。
意欲的な人間を育てるためには、生まれて良かったと子ども自身が思えるようなお声掛けが大切です。「あなたが好きよ。」、「ありがとう。」、「嬉しいわ。」、「助かるわ。」のような言葉を、10回の内、6回は言ってほしいですね。今のお父さん、お母さんは子供に対する理想が高すぎるのではないでしょうか。私もやってきたのだから、わが子もできると過信しているところがありますね。
子どもには、「愛と勇気」をもって、人生を歩んでほしいです。私は「勇気」とは、自分に与えられた能力を発揮することだと思っています。無理やり引き出しても駄目です。自分から出そうとしなければ駄目です。そのためには「勇気づける」ことが必要です。「がんばれ」ではなく「がんばろう」とお声掛けして下さい。
今のお子さんはいろいろなものを体験するけれど、体で覚えていないように思います。私が小さい時は、時間がゆっくり流れていたように思います。だから、体で覚えることが出来たのです。祖父母に繰り返し読んでもらった昔話、童謡、手遊びなども体が覚えています。このように、子どもは文化を体で覚えていくものです。それは、自転車の乗り方を一生忘れないのと同じです。体で覚えたものは忘れません。
愛された記憶があるから「親思い」になり、自然に親しんだ思い出があるから「故郷思い」になるのです。ですから、幼児期にはたっぷり遊んであげてください。係わってあげてください。倖せは、年齢によって変化します。3歳までは両親や先生に受け入れられることが倖せ、4歳からは友達集団の中で受け入れられることが倖せ、思春期は社会の中で受け入れられることが倖せなのです。
■キッズいわき ぱふ
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「キッズいわき ぱふ」は絵本と世界の木製玩具の専門店です。 |
ぱふ1F 子どもたちの隠れ家。
一度入れば、何時間も出てこないそうです。 |
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ぱふ2F 幼児さんから大人まで楽しめる世界のゲームが一杯です。 |
1F 絵本コーナー 岩城 敏之さんです。 |
キッズいわき ぱふ ホームページは こちら
取材協力: けいkids+ |
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